膣トリコモナス症
膣トリコモナス症とは、膣トリコモナスという原虫(肉眼では見えないぐらいの虫)が性器の中に入り込み、性器の炎症を引き起こす病気です。感染者は女性に圧倒的に多く、若年層での感染が増えてきています。
[症状]
男性の症状と女性の症状を挙げます。
1.男性の症状
男性が主に感染するところは尿道です。男性にはほとんど症状が出ませんが、尿道炎の症状(尿に膿が混ざる、排尿痛など)が出る場合もあります。
2.女性の症状
女性の場合は、膣、子宮頸管、膀胱、尿道へ感染します。悪臭の強い泡状のおりもの、陰部と膣のかゆみが出ます。膣トリコモナス症を治療せずに放っておくと炎症が卵管まですすみ、不妊症や早産、流産の原因となります。
[原因]
膣トリコモナスという原虫に感染することが原因です。この原虫は性交によって感染し、膣、子宮頚管、膀胱、尿道に住み着きます。性交だけでなく、タオルや下着の貸し借りによっても感染しうるため、幼い子供にもしばしば感染者が現れます。出産時の母子感染もあります。
[治療]
5-ニトロイミダゾール系抗原虫薬(駆虫剤)を服用します。
女性は、膣錠を使用する場合もあります。
[受診科]
女性;婦人科、性病科
男性;泌尿器科、性病科