ケジラミ症

 ケジラミ症とは、ケジラミという昆虫が陰毛、頭髪、まゆ、ひげなどに寄生して皮下の血を吸うことで激しいかゆみを生じる病気です。戦後しばらくケジラミ症は激減してきましたが、近年再び急増しています。

[症状]  主な症状はかゆみです。かゆみは出るのに湿疹やブツブツができないのが特徴的な症状です。ケジラミの住み着く場所として、頭髪、陰毛、まゆ、ひげ、足の短毛(すね毛)があり、その場所に強いかゆみが出現します。

[原因]
 ケジラミという吸血性昆虫(白っぽい1mm程の虫)が人の毛髪に寄生して血を吸うことでケジラミ症は発症します。ケジラミはそのまま人の毛髪に卵を産み、その数をどんどん増やしていきます。感染経路として、性行為による陰毛への感染が挙げられます。その他、親子間での感染(タオルの貸し借りによるもの)や、プールなどでの大量感染もあります。ケジラミの感染率は非常に高く、ケジラミは人から人へ飛び移ることでどんどん感染していくのです。

[治療]
 一番確実な方法は、毛をすべて剃ってしまうことです。しかし、すべて剃ってしまうのはなかなか困難な場合が多いので、そのような場合はケジラミ駆除の薬とシャンプーを使って駆除します(フェノトリンパウダーとフェノトリンシャンプー)。この薬とシャンプーは薬局で市販しています。
 また、衣服にもケジラミは飛びついているので、着ていた衣服はすべて洗い、乾燥機やドライクリーニングで熱処理します。

[受診科]
 皮膚科

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