肝炎

肝炎とは、肝臓の炎症による病気です。急性肝炎が一年以上治らないものを慢性肝炎といいます。

[症状]
 A・B・C型で若干異なりますが、共通してウイルス性肝炎では感染直後には症状は現れず「潜伏期」を経て発症します。 まず食欲減退・吐き気・全身倦怠感などが現れ発熱します。とくにA型では高熱になることがよくあります。そして数日後には黄疸が現れてくることになりますが、その後徐々に回復していきます。これが「急性肝炎」です。症状はA型が最も強い傾向があり、C型では非常に程度が軽く、ほとんど自覚症状がない場合もあります。
 このように急性肝炎では長くても二ヶ月くらいで治ることが多いのですが、治癒が半年以上遅れて慢性化すると「慢性肝炎」となります。程度はさまざまで、症状のまったくないものから重めの急性肝炎の症状が続くものまであります。慢性化しやすいのはB型・C型です。
 「劇症肝炎」はこれらよりも激しい症状を示し、さらに頭痛や強い黄疸ののち重症化して昏睡におちいり、ついには死亡します。A型で劇症化することはほとんどなく、B型で多い傾向があります。しかしそれでも劇症化する割合は大きくありません。

[原因]
 肝炎の大部分はウイルスの感染によるもので、ウイルスの種類によってA型・B型・C型などに分類されています。
 A型肝炎は経口感染(患者の排泄物による飲食物の汚染)、B・C型肝炎では血液感染(輸血など)が感染経路となります。
 少数ですがアルコールや薬物による肝炎も存在します。

[治療]
 自然治癒することが多い病気なので、横になって安静にして肝臓への血流をよくし、栄養を補給することが重要です。薬物療法も行われます。劇症肝炎の場合は交換輸血も必要になってきます。
もちろん、急性・慢性ともにアルコールは厳禁です。

[受診科]
 内科・消化器内科・外科・救急センター(劇症の場合)

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