性器ヘルペス

 性器ヘルペスとは、単純ヘルペスウィルス1型、単純ヘルペスウィルス2型に感染することで、これらのウィルスが神経の奥深くに住み着き、セックス、過労、ストレスなどの刺激を受けることで神経に住み着いたウィルスが暴れて、口や性器の皮膚と粘膜を荒らす病気です。

[症状]
 性器ヘルペスは男性と女性では少し症状が異なります。男性の場合、かゆみを伴った1~2ミリの水疱が性器にプツプツと複数でき、同時に太もものリンパ節の腫れや痛み、尿道分泌物(おしっこに膿が混じる)もみられます。症状の出る場所は、亀頭、陰茎体部が多いですが、大腿部、臀部(おしり)、肛門周囲や直腸粘膜に出ることもあります。女性の場合、大陰唇や小陰唇(女性の生殖器の外側の粘膜部分)から、膣や会陰部にかけて水疱や潰瘍(ただれ)ができると同時に、太もものリンパ節の腫れや痛みがみられます。子宮頸管や膀胱にまで感染が広がることもあります。発熱を伴い、強い痛みで尿が出せないこともあります。

[原因]
 単純ヘルペスウィルス1型、単純ヘルペスウィルス2型に感染することが原因です。性的接触によってパートナーの感染箇所(性器、肛門、口)から感染します。パートナーに症状がなくても、神経に潜むヘルペスウィルスが尿道や子宮頚管、膣に排出されると感染します。

[治療]
 一週間前後、薬(抗ヘルペスウィルス薬)を服用します。軽い症状では軟膏を塗って様子を見ます。重症例の場合には、点滴治療も行われます。しかし、現在のところ神経に潜伏するウィルスまで排除して完治させることはできません。ヘルペスに一度感染すると、完全には取り除けないのです。したがって、過労・ストレス・セックスなどのさまざまな刺激で眠っていたウィルスが再び活性化して皮膚や粘膜で暴れ出し、症状が再発することがあります。

[受診科]
 男性の場合⇒泌尿器科、性病科、皮膚科
 女性の場合⇒産婦人科、性病科、皮膚科

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